腸脛靭帯炎/ランナーズニーの原因|症状とリハビリ法について

ランニングの写真

はじめまして!富山県富山市にあるトレーニングジムを併設した接骨院、「けんとれ接骨院」院長の山崎けんとです!

このけんとれ通信では、学校の部活やスポーツクラブで頻繁に運動する学生さんや、身体の不調に悩む大人の方に向けて、身体や症状に関する正しい知識と対処法についてお伝えしています。

この記事のまとめ

  • 長時間の膝関節への負担、アスファルトでのランニングが主な原因
  • 重症化すると、施術を受けない限り痛みの解消は難しい
  • お尻の筋肉から膝まわり筋肉へとストレッチして予防しよう!

突然ですが、

  • ランニング中やランニング後に膝の外側に痛みを感じる
  • 膝の曲げ伸ばしをすると痛い
  • 膝の外側を押すと痛い

このような症状でお悩みになっている方はいませんか?

このような症状で悩んでいる方は、腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)の可能性があります。腸脛靭帯炎は、一度改善しても再発する可能性が高いという特徴を持っている膝の症状です。

なぜ再発するのかというと、「根本的に治っていないから」です。筋肉が正しい位置からズレてしまっているため、一時的に痛みを解消したとしても、些細なストレスが加わることでまたすぐに痛みが起きます。

これを放っておくと、歩くのも辛くなり、日常生活に支障をきたしてしまうこともあるため、できるだけ早く治療を受けることをおすすめします。

膝の痛みで苦しんでいる方は、ひとりで痛みを我慢せず、お気軽にけんとれ接骨院までご相談ください。あなたの症状を診断し、あなたに合った適切な処置をいたします。

腸脛靭帯炎・ランナーズニーとは

腸脛靭帯炎は、「ランナーズニー」とも呼ばれていて、マラソンランナーや長距離選手などにみられることが多い慢性的な障害のひとつです。

長距離を走っている最中や、走り終わったあとに膝が痛むのが特徴です。

腸脛靭帯は、骨盤から膝下まで太ももの外側についている筋膜組織で、腰と膝、膝関節を安定させる役割があります。

腸脛靭帯炎は、膝の曲げ伸ばしを繰り返すことで、腸脛靭帯と膝の外側にある骨の出っ張り(大腿骨外側上顆)が擦れて炎症を起こしてしまい、痛みがおきます。

一度重症化してしまうと、治療を受けて改善してもランニングといった運動を再開したら再発するケースが少なくありません。そのため、重症化する前に治療をし、再発予防のトレーニングをすることが大切です。

腸脛靭帯炎・ランナーズニーが発症する原因

腸脛靭帯炎が発生する主な原因は、膝関節の使い過ぎです。

膝を伸ばした状態では、腸脛靭帯は大腿骨外側上顆の前方に位置していますが、膝を曲げ伸ばしていくと徐々に後方に位置するようになります。

腸脛靭帯と大腿骨外側上顆が重なり擦れる膝の角度は、30°前後とされていますが、長距離選手が発症しやすいといわれている理由は、長距離選手の方が長時間練習することと、走るときに膝の屈曲度が30°前後を何度も往復するためと言われています。

逆に、短距離選手は、練習時間が比較的少なく、大きく膝を曲げて走るので、腸脛靭帯と大腿骨外側上顆との摩擦が少ないため、腸脛靭帯炎が発症しにくいと考えられています。

また、足組みや横すわりなど日常生活における何気ない姿勢や癖が、少しずつ腸脛靭帯に負荷を与えて、腸脛靭帯炎の発症リスクを高める要因となっています。

体型的要因

O脚や回内足(土踏まずが低く足首が内側に傾いた状態)で走ると、腸脛靭帯に負荷がかかり発症しやすいといわれています。

大腿骨外側上顆の出っ張りが大きい場合も、腸脛靭帯と擦れやすくなり発症しやすいです。

また、関節や筋肉の柔軟性に問題があったり、走るために必要な筋肉が鍛えられていない状態で走ったりすることも発症しやすくなる要因といわれています。

走る前にストレッチなどをして柔軟性を高めてから走るようにすると、腸脛靭帯炎の予防となります。

環境的要因

一般的に道路は水はけをよくするために、中央が盛り上がっているアーチ状に設計されており、端にいくにしたがい少し路面が低くなっています。

そのため、路肩を走ると両足が着地する高さがわずかに異なり、路肩側の足の外側に体重がわずかですが多くかかるため、腸脛靭帯に負荷がかかってしまうのです。

また、アスファルトの硬い地面や急すぎる傾斜を長時間走ることも、腸脛靭帯への負荷が大きくなり腸脛靭帯炎の発症リスクを高めると考えられています。

腸脛靭帯炎・ランナーズニーはどんな症状か

腸脛靭帯炎の症状は人それぞれですが、特徴的な症状はランニングなどの運動をしている最中やした後に、膝の外側が痛むことです。また、大腿骨外側上顆を押すと痛みが感じられることもあります。

もちろん、重症度によって痛みの感じ方は違います。

腸脛靭帯炎の初期では運動したあとに膝が痛むことが多いですが、進行するにしたがい、運動中にも痛みを感じるようになります。

さらに症状が進むと、常に膝に痛みを感じるようになり、立ち上がったり歩いたりすることが困難になり、日常生活に支障がでるようになることもあります。

腸脛靭帯炎・ランナーズニーに効くテーピングの巻き方

腸脛靭帯炎は、テーピングによって腸脛靭帯への負荷を減らし、痛みを和らげることができます。

痛みを感じる方の足を上向きにして、膝を抱えるような感じで横になります。痛みを感じる方の脚を伸ばし、脚の外側の骨盤から膝下までテープを貼ってください。

そのようにテーピングをすると、腸脛靭帯の外側部分への負担を減らすことができるため、痛みが和らぎます。

テーピングをするときのポイントは、痛みの強い部分のテープは強く引っ張りながら貼ることです。また、テーピングをしても膝の痛みが変わらないときは、少しずらして2本テープを貼ることをおすすめします。

腸脛靭帯炎/ランナーズニーの治療・リハビリ法

腸脛靭帯炎の治療は、手術が必要になることはほとんどなく保存療法が基本です。膝の痛みが強いときは、運動をやめ安静にして症状が落ち着いてから治療・リハビリを行います。

治療をして一度痛みがなくなっても、運動を再開するとまた痛み出すことがあります。これは、炎症が起こる原因を根本から改善が出できていないためです。これを改善するために、インソールの利用ランニングフォームの改善練習前後のストレッチ必要な筋肉のトレーニングを行いましょう。

まずは保存療法から行いましょう

膝の痛みが強く、膝の外側に熱や腫れがある場合は、原因となっている運動をやめて安静にします。そして、患部をアイシングや超音波治療をして炎症の改善に努めます。

運動している途中に痛みが出る方は、痛みが出ない範囲内の運動に限定しましょう。ランニング中に痛みを感じたら、ウォーキングに切り替えるようにしてください。

また、ランニングフォームの改善、ストレッチで腸脛靭帯の緊張をほぐすことで膝関節の可動域を改善してみましょう。

セルフでできる対処法はこれが限界ですが、症状が軽度だとこちらで改善されることもあります。改善されなければ施術を受けない限り痛みの解決は難しいと考えてください。

インソールによる改善

足の検査をして、腸脛靭帯炎の原因が足底の形体に問題があるとわかった場合は、インソールで改善を図ることもあります。

土踏まずが低く足関節が内側に傾いている(回内足)方は、腸脛靭帯炎になりやすいといわれています。回内足で走ると、膝を内側に捻じる(内旋)力が強く、腸脛靭帯に負担がかかり痛みを生じるようになります。

インソールで回内足を正常な状態に矯正することで、腸脛靭帯にかかる負荷を減らして症状を改善することができます。

また、着地時のショックを吸収してくれる靴を使用することも、症状の改善に効果的です。

ランナーズニーに効果的なストレッチ

ランニングの前後に大腿筋膜張筋から腸脛靭帯にかけてのストレッチを行います。

大腿筋膜張筋と大臀筋が疲労して、柔軟性が低下すると腸脛靭帯も張りが強くなり柔軟性が低下します。そのため、腸脛靭帯だけではなく、大腿筋膜張筋と大臀筋のストレッチをして柔軟性を高めることは、腸脛靭帯炎の予防となります。

痛みを感じたとき、痛みが起きている箇所ばかり気にしてしまうケースが多いと思いますが、関連している筋肉を意識して対処することで根本的な解決を目指すことができます。

また、腸脛靭帯が硬くなってしまうのは、中殿筋や内側広筋の筋力低下が原因となっているため、これらの筋力アップも腸脛靭帯炎の予防となります。けんとれ接骨院でもリハビリの際はこちらのトレーニングを重点的に行っています。

大腿筋膜張筋から腸脛靭帯のストレッチ

大腿筋膜張筋から腸脛靭帯を伸ばすには、大殿筋(大きな筋肉)からストレッチしないと細かい筋肉(大腿筋膜張筋から腸脛靭帯)が伸びません。
そのため、殿筋を伸ばしてからストレッチするのがポイントです。

写真のように、曲げた足の側のお尻の筋が伸びるようにストレッチしましょう。
体重のかけ具合を腕で調整し、無理なくストレッチしてください。

殿筋のストレッチを行ったら、大腿筋膜張筋から腸脛靭帯を伸ばしていきましょう。仰向けになり、伸ばしたい脚を反対側に倒します。正面を向くようにしますが、腰や背中に違和感がある場合は無理なく、身体をひねってください。


また、腸脛靭帯が硬くなってしまうのは、中殿筋や内側広筋の筋力低下が原因となっているため、これらの筋力アップも腸脛靭帯炎の予防となります。

重要なのは「身体全体が連動していることを理解し、適切なトレーニングを行うこと」ですので、下半身のトレーニングをどれだけしても、腹筋が弱いと身体が連動できません。

クランチなどの腹筋トレーニングを取り入れ、全体が連動する身体を作っていきましょう。

富山市にあるけんとれ接骨院は、「治療を必要としない身体づくり」をサポートします

これまで、症状の再発慢性化に悩んだことはありませんか?

当院でも、

  • 「一度治ったけど、また痛みが出てきた」
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といった声を頂戴することがあります。

けんとれ接骨院は、そういった患者さまの声に応えるために「接骨院」と「トレーニングジム」を富山市に併設してつくりました。

けんとれ接骨院が目指す「治療を必要としない健康な身体」をつくるために、あなたに一番必要な治療法セミパーソナルトレーニングを組み合わせ、再発しない身体づくりをご提案させていただいています。

ぜひ、ご自分の身体や症状にあったプランのために、ご相談にいらしてください!

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